創部以来、初のベスト4!長門高校野球部

DSC04172 (1)

7月15日~28日まで熱戦を繰り広げた第98回全国高等学校野球選手権山口大会。長門高校は、優勝候補の早鞆高校や岩国高校といった強豪校を下し、1959年の創部以来、初のベスト4という素晴らしい成績を残しました。粘り強い全力野球を魅せてくれた長門高校野球部の齋藤眞之(さいとう・まさゆき)監督(萩商業高校出身)と主将でピッチャーとして活躍した宮崎光志(みやざき・こうし)くんにお話を伺いました。

 

DSC04177 (1)
齋藤眞之監督(33歳)
■まずは、大会を振り返っていかがでしたか?
❘昨夏、力を出し切れなかった悔しさや反省を持って、この一年間、夏の大会で優勝争いができるよう力を蓄えてきました。接戦となった初戦を勝ち抜いてくれたことが勢いとなり、2回戦以降は、特長である攻撃力を発揮することができ、ピッチャーの宮崎も粘り強く投げてくれたと思います。部長を6年、監督に就任して2年目となり、徐々に力をつけ、ようやく花開いたように感じていますが、あと2勝できず、負けてしまいましたので、目標を達成したという思いはありません。しかし、選手たちの頑張りは非常に素晴らしく、誇りに思っています。

■周囲の反応はいかがでしたか?
❘33年ぶりのベスト8、そして、初のベスト4ということで、多くの方々からご声援をいただき、あらためて、地元の野球熱が高いということを再認識しました。これまで敗れながらも、グラウンドを一生懸命繋いできてくださった卒業生のおかげで、今、野球ができるのだと選手たちにも言っています。応援に来てくれたOBも、自分たちのことのように喜んでくれましたね。

■日頃、どんなことを大切にして指導されているのですか?
❘日々、「中途半端はやめよう」と指導しています。地元(山口県)の子たちばかりで、仲も良いのですが、ミスをすれば、「ドンマイ」ではなく、ダメなものはダメだとしっかり伝えよう。そして、良いところは絶対に褒めようよ、と言っています。試合に「もう一回」はありませんから、責任を持って全力でやろうと。また、野球は、打率や防御率などに表されるように「確率のスポーツ」です。勝つための確率を上げるためにはどうしたら良いのかと常に問いかけましたし、エラーや三振だけでなく、ヒットを打つにも必ず要因がある。それを突き詰め、考えて野球をするよう言っています。長打力のある選手、バントやバスター、エンドランが得意な選手など、それぞれの個性に合わせた役割を明確に与えていますが、スタメン以外の選手も、ランナーコーチやバット引きといった役割の中で考えて行動し、スペシャリストとなることで、自ずとナンバー1のチームに近づいていくのではないかと考えています。
彼らは、チームメイトにも感謝の心を忘れない、本当に優しい子たちです。人間力を養うことも高校野球の一つの役割ですが、選手たちはちゃんと理解してくれていますし、どこに出しても恥ずかしくない部員ばかりで、こういう子たちが野球をすると勝てるのかなという風に思いましたね。

■今後の目標をお聞かせください。
❘新チームは、夏の大会ベスト4という肩書を持って試合に臨むわけですが、日々の練習や姿勢が、勝利という結果に繋がるのだということを先輩たちが実践してくれましたし、新たな課題をもらうことができました。また、今後は、「長門高校と言えば・・・」といった伝統となり得る野球スタイルも築いていきたいですね。ここ数年、私自身も、攻撃力を高めるための指導法を掴んできたように感じています。勝ち上れるチームを作らなければ、今の子たちにも、先輩たちにも申し訳ないですし、私自身も悔しいので、毎年、勝負ができるチームを作っていきたいと思っています。

■北浦うぇぶをご覧の皆様へ、メッセージをお願いします。
❘たくさんのご声援をいただき、ありがとうございました。「北浦から甲子園へ」という思いがより一層強くなりましたし、地域貢献のような役割も高校野球が担っているのだと感じています。皆さんの声援に応えるべく、北浦から甲子園に出場できるように頑張っていきます!

DSC04175 (1)
宮崎光史くん(3年)
■まずは、大会を振り返っていかがでしたか?
❘勝ち上がるごとに成長し、強くなっているように感じましたし、自分たちの野球ができたと思います。大会を終えて、ベスト4という、新しい歴史を作ることができたことは嬉しいですが、やはり、あと2つ勝てなかったことは心の底から悔しい思いがあります。

■長門高校野球部での3年間は、どんな時間でしたか?
❘「北浦から甲子園へ」を目標に頑張ってきました。ピッチャーであり、キャプテンも務める中で辛いこともありましたが、同じ明木出身の幼なじみ・岡村君をはじめとする3年生が助けてくれましたし、精神的にも成長することができたと思います。大会中も、ピンチの場面にはマウンドに駆け寄って声を掛けてくれたり、打ち返してくれる打線があったりと、頼れる最高の仲間に出会うことができ、感謝しています。

■北浦うぇぶをご覧の皆様へ、メッセージをお願いします。
❘皆さんの応援が力となり、勝ち上がることができました。ありがとうございました。僕たちの悔しさを後輩たちも感じていると思うので、あと2つ勝てるチームを作り、甲子園に出場して欲しいです。