Iターン者 農業起業! ミノルファーム 細田実さん

細井さん

■細田さんはIターンと聞きましたが、この北浦に移住された経緯、農業起業された経緯をお聞かせください。
‐父が萩出身で転勤族でした。生まれは福岡で、島根、東北地方、愛知と少年時代を過ごし、高校卒業後は大阪の専門学校に進学し、愛知の飲食店グループに就職しました。その後、7年半同社に身を置き、いくつかのプロジェクトに参加させていただきました。当時、東日本大震災が起こり、お客さまから「どこの野菜?」と聞かれるほど食の安全を不安がる方が増え、同社で安全な野菜ブランドを作ろうというプロジェクトが立ち上がり、私も参加させていただきます。その後、独立し飲食店を営もうと東京に進出します。お店を構えるにあたって、ベーカリーやデザートを学ぼうとフレンチで学んでいました。
方向性が大きく変わったのは、1年半前、既にUターンしていた父が脳梗塞で倒れ、更には、母も体を壊し入院してしまったときからです。2年の東京生活の間、飲食店開業の準備の一環として、東京で開催されていた農業人フェアや農業カフェなどに出向いていました。そのような場で山口県の方とお話をさせてもらう機会もあったので、これを機に両親がいる山口県に移住し農業で生計を立てようと一念発起した次第です。

■移住し、すぐさま起業されたのですか?
-いえ、萩に移り住んでからは、平蕨台共同生産組合に身を置かせてもらい、学びながら働かせていただきました。組合では米の生産の割合が多く、私としては野菜の生産に従事したいと思っていたので、ゆくゆくは自らの野菜農園を立ち上げようと考えていました。そして昨年、後継者がいないので畑を閉じるという方を紹介されました。その方から土地を借り、機材を購入し、今年の2月から農園開業の準備を進め、この4月に本格的にミノルファームを開業しました。

■ミノルファームでは、どのような作物を生産されますか?
-現在はイタリアントマト、ミニトマト、ズッキーニを生産しています。またアスパラガスを植え付けましたので、来年にはアスパラガスも出荷できると思います。もちろん無化学無農薬で生産しています。

■販路はどのようになっていますか?
-以前、オーガニック勉強会に参加させてもらったとき、講師の方がオーガニック農家の販売もお手伝いされていて、お世話になっている一方、料理人時代の仲間や知り合いの飲食店に直送させてもらっています。

■今後の展望をお聞かせください。
-1年半とんとん拍子で話が進み、先のことはあまり考えられませんが、今は1人でやっているので、これから収穫期に入ると大変だろうなと思います。もちろんいつまでも1人でやるつもりはなく、ゆくゆくは人を雇い、規模を大きくしていきたいと思います。また、後継者不足に悩む地方農業の衰退に歯止めをかけるべく、私のようにゼロから農業を始めたいと思う方が、農業起業しやすい環境を作っていきたいとも思います。

■ありがとうございました。

ミノルファーム
萩市福井下4631
℡ 090-3937-2383
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