福岡で暮らす 萩LOVEパパの子育て記 第6回

3学期が始まり、玄関の「松陰先生のことば」も衣替えです。4年生のお姉ちゃんの言葉は…
「其の心を尽くす者は、其の性を知るなり。其の性を知れば、則ち天を知る」

とても概念的で難解。まだ説明ができていません。いつか娘が大きくなってこのコラムを読むかもしれない、その日のために父として精一杯の解釈を記しておこうと思います。出典元である古典【孟子】と松陰先生の講義録【講孟箚記】を開いて…
犬やネコと違って人間だけに、生まれつき備わっている「性」。相手を思いやる、正しく行動しようとする、学び成長しようとする、協力してより良い未来を作っていこうとする、美しい心。この心は一体どこから来たんだろう?パパママ、じいじばあば、お仏壇で会えるご先祖様…どんどん遡っていくと、宇宙のはじまり「天」までたどり着く。
宇宙を生み人間を生んだ「天」の意志が伝わって、にこちゃんの中に備わっている。その美しい「性」が、大人になるにつれて欲やズルい心に覆われていく。ガラス玉にペンキが塗られるように。そうしてだんだん獣に近づいていく…いけんいけん!ガラス玉を磨き出して人間に戻らねば!その第一歩は、今日。この人に心を重ねる、この人に心を開いて学ぶ、悪い道にエイッとサヨナラする…一事一事に真心を尽くして取り組むことで、欲・ズルい心がパラパラと削げ落ちて生来の性が現れてくる。性を発揮して美しく生きていける…パパはいつもにこちゃんの心の美しさに触れて、41年分塗り重なったペンキに気付かされる。削っていくから見ていてね。