萩・明治維新150年祭 維新劇・創作ミュージカル「SHOWIN~若き志士たち」2018

2018年の萩市は明治維新150年記念一色の1年。この北浦うぇぶでも、毎号、萩・萩明治維新150年祭の催しを紹介させていただきました。そして、この1年の締めくくりとも言えるのが萩・明治維新150年祭 維新劇・創作ミュージカル「SHOWIN~若き志士たち」2018の公演です。
この舞台は、吉田松陰先生の生涯と、彼の遺した現代に活かすべきメッセージをミュージカルとして観客に伝える萩発オリジナル維新劇で、今年で初演から20周年を迎えます。1998年明治維新130周年記念事業として生まれ、萩スカイシネマで5公演。翌年吉田松陰没後140周年記念事業として萩市民館大ホールで2公演を上演。10年の時を経て、2009年、2010年に吉田松陰先生150年祭記念事業として、萩、山口、東京・世田谷で上演ののち、下関、萩で凱旋公演を実施し、2016年には萩・明治維新150年記念事業として、萩市民館で上演。一昨年までで延べ人数、約8,200人の観客を動員しました。
このミュージカルを観光振興に活かすべく、2011年以降、メインキャストにより構成された萩SHOWIN隊が、本編のショートカットヴァージョンを県内外での萩市の観光PRのパフォーマンスとして行う他、萩・明倫学舎などで活動の場を広げています。
明治維新150年本番となる今年は、春より、市報やチラシなどでメンバーを公募し、現在新規に萩市内の高校生を含むキャスト15名が加入。毎週水、金曜日に萩市立児童館にて自主練習を行う他、土、日、祭日は、全体リハーサルを実施し、キャスト・スタッフ総勢約100名でこの舞台に取り組んでいます。
今号の北浦うぇぶでは、この舞台の紹介にあわせ、脚本・演出・振付を担当しているスタジオ・レイ代表のREI・KOさんと、1998年の初演より20年ぶりの参加となる、伊藤利助(博文)役の上利祥悟さんにコメントをいただいてきました。

スタジオ・レイ代表 REI・KOさん

■明治維新130年記念事業として生まれた維新劇・創作ミュージカル「SHOWIN~若き志士たち」ですが、20年にわたり携わってこられた中、是非市民の方に知っていただきたいこと、伝えたいことは何でしょうか?
-“SHOWIN”ミュージカルをはじめとした地域発信型舞台製作などを評価していただき、昨年度「萩おもてなし大賞市長賞」を受賞しました。このような文化活動が、ほんの少しでも観光振興にお役に立っていると思うと、これほど幸せなことはありません。
メインテーマの「若き志士たち」の歌詞に「真心込めて行えば出来ないことは何もない…。どんな人にも誠の心を…。」という歌詞があるのですが、これは元々は孟子の言葉で「至誠にして動かざるは未だ之れあらざるなり」という松陰先生の名言としても有名な一説を現代訳したものです。
初演からたくさんの皆さんに応援していただいていますが、全国的にも例を見ない地域発信型舞台のロングランを更新してこられたのは、松陰先生を愛してやまないteamSHOWINのメンバーや、観客の皆様の「真心」の支えあってこそと思っています。

■明治維新150年という節目の年に上演する維新劇・創作ミュージカル「SHOWIN~若き志士たち」に向けての意気込みをお教えください。
-この舞台をきっかけに、萩市のみならず、近年は山口市や山口県の観光パフォーマンスユニット「やまぐち奇兵隊」のプロデュースの機会をいただくことになり、関係者及び観客の皆さま方にも感謝の気持ちでいっぱいです。今回のキャストは、先日、山口ゆめ花博での明治150年記念式典プロローグにおいて、明治150年記念ミュージカルにも出演させていただきました。また、今年は明治維新150年のラストイベントということで県内の人気店が松陰先生や、維新の志士たちにまつわるメニューで食と文化のコラボレーションに挑む、SHOWINマルシェもロビー付近で同時に開催しております。
20年の集大成!進化し続ける“SHOWIN”ミュージカルにぜひ、ご期待ください。平成最後の若き志士たちの勇姿と、熱のこもった萩発オリジナル維新劇の舞台をより多くの皆様にご覧いただきたいと思います。

 

伊藤利助(博文)役・上利祥悟さん

■20年前の初演時は松陰先生の兄・杉梅太郎の幼少期の役だったそうですが、振り返ってみて、当時の思い出や当時強く感じたことなどがあればお教えください。

-当時の私は、明倫小学校の3年生で、毎朝、学校で「松陰先生のことば」を朗唱していました。学校で習った吉田松陰の功績を、芝居を通じて目に見えるカタチに置き換えてくれたのがこのミュージカルだったように思います。作品の中で出会った「飛耳長目」や「華夷弁別」、「草莽崛起」といった言葉に、これまで何度も励まされ、萩に誇りを持つようになりました。

■20年ぶりに出演されるにあたって、再び舞台に立つこととなった経緯、また稽古に向ける思いなどがございましたらお教えください。
-20年前の経験は、今でも自分にとって大きな財産となっており、長年”SHOWIN”に関わられているスタッフの方たちや、舞台を受け継いでくれているキャストの皆さんに、当時の恩返しがしたいという気持ちがあったからです。
明治維新150年という記念すべき節目にお誘いを頂いたのも何かのご縁だと感じました。
今回の稽古場でも、メンバー同士が共通の目的意識を持って稽古に励む姿は見ていて頼もしいですし、志を共にする新しい仲間との出会いに感謝しています。

■この度は伊藤利助(博文)役ですが、リハーサルではどのようなところを心がけておられますか?
-かつて子役だった私が利助の役をいただいたということで。20年の歴史を感じ、感慨深いものがあります。その頃の「松下村塾」という環境が、若い志士たちにとってどのような空間であったか、松陰先生の話を聞く時の表情や、志士たちの何気ない会話のやりとりなど、当時の様子を思い浮かべながら、メンバー同士で意見を出し合って稽古に励んでいます。

■読者の方にPRがございましたらお願いいたします。
-明治維新の先駆者 吉田松陰と、その志を受け継いだ、若き志士たちの姿を描いたミュージカルには、萩の子どもたちも多数参加しています。
子どもから大人まで楽しんでいただける舞台ですが、特に、若い世代や学生たちに見てもらいたい作品です。
一人でも多くの方が、会場に足を運んで頂けることを願っております。

 

萩・明治維新150年祭 維新劇・創作ミュージカル「SHOWIN~若き志士たち」2018

開催日 12月23日(日・祝)
会場 萩市民館大ホール
時間 第1回14時~/第2回18時~
チケット 一般:2,000円/高校生以下:1,000円 (※当日500円アップ)
プレイガイド 萩市民館、萩・明倫学舎、萩市立児童館、アトラス萩、サンリブ萩、萩楽器店、山口井筒屋、スタジオ・レイWEB予約 https://city.hagi.lg.jp/ques/questionnaire.php?openid=108
(創作ミュージカル「SHOWIN~若き志士たち~」2018で検索)
問 維新劇・創作ミュージカル「SHOWIN~若き志士たち~」2018 実行委員会
℡ 0838・25・3139(萩市観光課内)