福岡で暮らす萩LOVEパパの子育て記 第4回

学童保育にお迎えに行ったある夕方のこと。いつもは弾丸のように突撃してくる小1ハルが泣きながら出て来る。先生曰く「お友達に『チクチク言葉』を言われて、傷ついてしまって」と。聞けば、コケて「死んだ」、ドッヂボールで負けて「カスい」、お姉ちゃんと手をつなげば「キモい」と言われ、いつもはタフなハルくんも3連パンチでさすがにノックダウンとのこと。まあ、打たれるぶんには打たれ強くなればいいんです。ただ気がかりなのが、心に打ち込まれて嫌が応にも覚えてしまう『チクチク言葉』を、本人がどう扱うか。「ハル、悔しかったな。どうする?」「…(泣)」「チクチク言葉、おまえも言い返す?」「…言わない」「なんで?」「嫌だったから」「…(驚)」

己の欲せざる所は人に施すこと勿れ

明倫学舎にも当時の教科書として展示されている古典【論語】で、孔子が仁徳を説いた有名な一節。自分と相手のこころを重ねる。自分がされて嫌なことは人にしない。チクチク言葉の痛さを知っているから、人には言わない。…教えずとも幼い心に備わっている明徳に衝撃を受けつつ、はて、自分はできているだろうか?家庭で、職場で。長年かけて蓄積したチクチクを制御できているだろうか?古典と小1の至誠にアタマが上がらない秋の夕暮れでした。