結婚を機に移住し刺繍屋をオープン! 刺繡やutaori(ウタオリ)代表 中野 歌織(なかの かおり)さんインタビュー!

昨年1月、長門市に移住して来られ同6月に「刺繍やutaori」という刺繍屋さんを本格開業された中野歌織さん。ノベリティグッズやお土産品だけでなく、1点モノの記念品やプレゼントなど制作され、北浦地域はもとより、県外からも発注があるほど人気のお店となっています。
この度の北浦うぇぶでは、中野歌織さんにお話しを聞いてきました。

■結婚し移住してこられ、刺繍屋さんを始められた経緯をお聞かせください。
-結婚を機に昨年1月長門市に移住してきました。移住してくる前は福岡県に住んでいまして、運送業をしていました。その頃から、長門に移住するにあたって仕事をどうしようか考えていたのですが、求人はあっても職種が少ないと聞いていたので、これを機に何か始めることができればと模索していました。運送業での配達地域がアパレル関係の会社や店舗が多くある福岡市の大名でしたので、店員さんが着ている刺繍が入った可愛いTシャツを良く見かけていました。元々趣味で手刺繍をしていたこともあり、店員さんが着ているような可愛い刺繍が出来ればなと思い、業務用の刺繍機はどのくらいするのかなと調べてみたところ、ちょうど福岡で住んでたマンションの売却益で購入できる金額でしたので、長門で刺繍屋を始めてみようと一念発起しました。

■移住先での起業となると、繋がりもなく販路開拓は大変なものではなかったですか?
-長門市を中心に、お隣の萩市や美祢市も観光地であり、また山口県は全国でもトップレベルで道の駅が多い県ということもあり、ご当地グッズを製作し販売させていただけるようになったのが大きかったです。既に、そのようなグッズは存在しているものだと思っていたのですが、お土産品やノベリティなどを取り扱う刺繍業者の多くは、大口のロット数でしか発注できない、もしくは少ロットでは割高になってしまうようで、作りたくても作っていなかった方や、他社と比べ安いからと発注先を変えてくださる方など居られ、幸運にも取引先を増やすことができました。加えて、長門市に訪れるまでに培ってきた繋がりから注文してくださる方もいて、本当に有難いことに、次から次へと注文を頂けている状態です。

■事業を始めるにあたって、また開業して1年と数カ月の間に困ったことや大変だったことはありましたか?
-いえ、大変だったというようなことはありませんでした。強いて言うなら刺繍機のソフトウェアの操作方法を習得することであったり、機械が刺繍する際のセッティングに慣れるのに時間がかかってしまったことでしょうか。とはいえ、社会人となり30余年の間に20種以上の職業に就いてきた経験を持ち合わせているので、新しい事を覚えることに抵抗もなく、更には、その職業の中には板金業もあって、その会社ではCADを扱っていたので、やはり大変だったという感覚ではなかったですね。昨年2月には機械は届いていたのですが、早く事業を開始しなくてはと切羽詰まってもいませんでしたので、じっくり時間をかけて習得しました。

■20種以上は凄いですね!その中野さんのアクティブなところが、注文が殺到する大きな要因にも思えます。それでは、「刺繍やutaori」の特徴、また、どのようなものを発注できるのか、どのような方が発注されているのかお聞かせください。
-特徴と言いますと、やはり小ロットから受注できるところと、現物を前に顔を合わせて打ち合わせができるところになるかと思います。今の時代、インターネットを使って発注することができますが、出来上がりの色がイメージしたものと違ったりすることも少なくなく、また希望通りの数量を発注できない場合もあったりしますので、地域の刺繍屋としての強みはあるかと思います。どのようなものが発注できるかと言いますと、刺繍できるものなら何でも承りますので、あげればキリがないのですが、Tシャツ、ポロシャツをはじめとする衣料や、タオルやハンカチ、ワッペン、帽子、トートバッグなどを注文される方が、もちろん多いのですが、変わったところで刺繍キーポルダーや刺繍缶バッチなどの受注もあります。多種多様となっていますので、ご興味ご関心のある方はインスタグラムをご覧いただけたらと思います。また、発注される方も多岐にわたりますね。先ほど申したように道の駅やお土産屋さんからの発注もありますし、ロゴなどを入れたオリジナルグッズを作成したい企業や事業者の方、スポーツクラブやサークルなどの団体。1点ものをプレゼントしたいと考えられている方やご家族の記念品を作りたいと考えられている個人の方までと、可能な限りご要望に応じています。

■今後の展望をお聞かせください。
-先ず、既に決まっているところでは事業所の移転です。現在長門市俵山にある民家を事業所にしているのですが、来月10月の上旬には日置の方に移転します。新しい事業所では、窓口となる店舗部分も設けますので、更に間口が広がるかなと思います。移転に大きく関係するところでは、開業して以来、思ってた以上に受注数が多く、一馬力では生産が追い付かなくなりつつあるので、現在東京にいる末っ子に長門へ移住してもらい、もう一台刺繍機を購入して、生産量を増やしていきたいと考えています。
狙っていきたいところでは、一つは芸能事務所からのグッズの受注です。ご縁があって、芸能界と関わりのある方から受注をいただくことがありました。このご縁を大切にして、地域外からも注目していただける刺繍屋になれればなと思います。また、販売チャネルを拡げるというところではEコマースも立ち上げる予定です。こちらは末っ子が長門に来てからになるかと。順調にいきましたら、法人化し、更に事業拡大していくことができければと考えています。

■最後に読者の方にPRをどうぞ。
-長門に来て、「刺繍やutaori」を始め、お問合せくださった方々のご希望に沿って世界で一つだけの刺繍をしてきました。オリジナルグッズを制作し販売されることで、よりコアなファンを獲得し、新たな収入に繋がったり、また、目に見える利益でなくても、お揃いのユニフォーム、お揃いのグッズを手にすると、結束力が生まれ新たなエネルギーが湧いたりと、刺繍がこのように地域の活性に繋がるとは思ってもいませんでした。そして、完成したものをお渡しするときには、皆さま凄くお喜びになられます。決して軽い気持ちで始めたわけではないですが、刺繍が、こんなにもやりがいのある仕事であることや素敵な出会いの数々に、ただただ感謝するばかりです。今後も発注される方が元気で笑顔になれる刺繍をしていきますので、どうぞ宜しくお願いします。

■ありがとうございました。

刺繍やutaori
長門市日置上5910-3(※10月中旬から)
☎ 090-6175-2353