北浦リレーションシップ 第38回 松岡洋祐さん

北浦リレーションシップ38人目は、前回の森田愛さんからのご紹介で、萩市江崎にあるレストランまつおかのオーナーシェフ・松岡洋祐さん(36歳)です。今回は、豪雨災害後に伺いましたので、質問項目を一部変更してお話を聞きました。(発行日は2013年9月5日)

MATUOKA

Q1.豪雨災害を受け、今、率直に思うことは何ですか?
-自宅や店舗に被害はありませんでしたが、地元の消防団に入っているため、当日は、ランチ営業を切り上げて出動しました。冠水した道路上の車に取り残された人の救助にあたったのですが、短時間の雨で、まるで海のようになってしまった状態を見て、本当に経験のないような大雨だと思いました。翌日からは、店を2週間ほど臨時休業にし、被災した親戚や知り合いの家へ復旧作業の手伝いに行ったのですが、こんなにも身近なところで大きな災害が起きたのにも関わらず、実際に被害を受けた人とそうでない人との気持ちの温度差を感じています。

Q2.地域外の人に知ってもらいたいことは何でしょうか?
-お盆を過ぎて、ボランティアが激減していると聞いています。自分ができることの範囲として、個人的にフェイスブックで情報を発信してはいますが、メディアでの情報も少しずつ減り、情報の風化が心配です。まだまだ人手を必要としているところが多く、力仕事以外にも、今は、片付けや掃除といった女性向きの作業の需要も高まってきています。災害を忘れることなく、多くの人に関心を持っていただきたいですね。

Q3.今、あらためて思う「幸せ」とは、どのようなものですか?
-被災された方は、水も出ない、風呂にも入れない、ご飯もままならない状況下で、毎日、暑い中、作業をしなければなりません。私たちは、泥をかき出して汚れても、汗をかいても、家に帰れば風呂に入れる。あらためて、毎日、仕事ができて、風呂に入れて、ご飯が食べられるという普通の生活を送ることができることは幸せだったのだなと感じます。

Q4.今、一番食べてもらいたいものは何ですか?
-地元の魚や肉、野菜です。被災しても、地元は地元。生活の根源は、地元にあると思います。

Q5.あなたが住むこの街の好きなところは何ですか?
-のどかなところです。生まれ育ったところなので、その全てです。

Q6.では、この街の問題点は何だと思いますか?
-過疎が進んでいることです。若い人が働く場所や魅力ある職場がないことは問題だと思います。

Q7.その改善策をどのようにお考えですか?
-子供たちに、地域の魅力を伝えていくことではないでしょうか。年齢に関係なく、人と人のつながりを大切にし、子供たちから見て、地域で頑張る魅力ある大人がいるということは、子供たちが成長したとき、故郷に戻ってくるきっかけになるのではないかと思います。

Q8.夢は何でしょうか?
-3つあります。仕事では、支店を出して、店を大きくしたいですね。そして、プライベートでは、10月に出場する大阪マラソンで完走すること。また、スポーツ少年団でサッカーの指導をしているのですが、田万川では、中学にサッカー部がないため、進学時にサッカーを辞める子どもが多いのです。なので、中学以降もサッカーを続けてくれるよう、サッカーの魅力を伝えていきたいですね。

Q9.この人は凄いと思う北浦に住む知人、友人を紹介してください。
-同じ消防団に所属している、先輩の島田剛さんです。