オハナスタイル萩-BOLSTER株式会社-代表取締役社長 松田忠浩さん インタビュー

今年3月、萩市が一望できる陶芸の村公園の近くに開所されたオハナスタイル萩。古民家をリノベーションし「IT×民泊」という今までにないカタチで運営されるサテライトオフィスです。その運営会社は東京のBOLSTER株式会社というIT企業。日本に新しいスタイルの民泊を広げていく。その一歩目を萩に選ばれたBOLSTER株式会社代表取締役の松田忠浩さんにお話を聞いてきました。

■先ず、お聞きしたいところで、松田さんの経歴を簡単にお教え願いますか?
-出身は神戸です。大学も同じ兵庫県の関西学院に行き、在学中に今の会社ではないですが、複数の事業経験をしてきました。。2000年からは、ソフトバンクに勤め、孫社長の下、マーケティング部の最年少部長となり、孫さんの背中を必死に追いかけていましたが、孫さんが国内事業の代表から退いたのをきっけに、独立しようと考えるようになり、2016年にBOLSTERを立ち上げました。

■「IT×民拍」を具体的に教えてもらえますか?
-首都圏ではデザイナーやエンジニア不足となっています。また、それゆえ賃金がとても高騰しています。そこで、多くのIT企業が人材を確保しようと、地方でサテライトオフィスを開設したりしています。弊社も人材を確保するためというところもありますが、それだけに留まらず、新しいビジネスモデルで地方創生の一端を担うことができればと、サテライトオフィスと民泊&レンタルスペースを併せた施設を展開していくことを考えました。

■なるほど。それは目から鱗と言いますか、ありそうでなかった発想ですね。サテライトオフィス×企業の合宿所や保養所、サテライトオフィス×レンタルスペースは全国にもいくつかありますが、確かにサテライトオフィス×民泊運営は聞いたことないです。その新しいカタチの「IT×民泊」を、縁も所縁もない萩で開設しようとお考えになった、きっかけは何だったのでしょうか?
-昨今、多くの地方自治体が企業誘致に励まれています。そこで、社員に46道府県の東京出張所に行き話を聞いて、感触が良かったところリストアップさせました。リストアップされたのが別府と北九州と山口県で、その中でも一番親切で対応が良かったのが萩市の職員でした。訪れてみると、食べ物は美味しい、酒は旨い、自然豊かで、観光資源もあり、地元の方の人柄も良い。ポテンシャルの高さを感じ、萩市に決めました。

■そうして3月に開所されたわけですが、そろそろ2ヶ月が経ちます。感触はいかがですか?
-民泊・スペース貸し事業の方は、お陰さまでGWは全て埋まりました。また、GW以外でも観光客はもちろん、地元の方のBBQやママ友会などでご利用があり、萩市内でも認知が高まっているように思えます。

■人材確保やIT部門の方はいかがでしょうか?
-現在は東京本社で請けた仕事を駐在している社員にも分業してもらっています。今後は、萩の素晴らしさを感じてもらえるような企画を行政や地元企業に提案し、弊社の情報発信力をもって、全国に、世界に、萩を知ってもらう事業を展開していきたいと思います。その皮切りに、先日5月11日(土)には、農業生産法人アグリードさんとオーガニック農法の「食育」「農育」を体験することを目的とした「田植え体験」を開催させていただきました。
また、人材確保というところでは、3月に行われた萩市合同説明会にも参加させてもらいました。地元高校生に弊社の仕事を紹介したところ、とても関心を抱いてもらえ、とても期待できるものでした。

■最後に、今後の展望をお聞かせください。
-オハナスタイル萩で目指しているところでは、萩の人口減を食い止め、いつか人口を増やすことです。IJUターンを増やす、観光客を増やす、そのための発信力を提供する。また地元企業が事業拡大できるものを提供し、地元の方と一緒に萩を盛り上げていきます。現役世代はもちろん60代、70代の方々とも手を取り合って、今こそ奮起し、元気な地方、地方が盛り上がる日本を創生していく。それがハマる地方都市だと思っています。また事業所としては、萩で一番の高給企業を目指します。その覚悟というところでも、背中を向けないよう、賃貸ではなく物件を購入するなど、決して少なくない投資をしています。萩を発端に地方創生のひとつのモデルを築き、その流れを日本各地に広げていきたいと思います。

■江戸末期、吉田松陰が唱えた草莽崛起に通ずるところがあります。大いに期待しますし、地元の情報発信を担う北浦うぇぶとしても協力させていただきたく思います。
ありがとうございました。

オハナスタイル萩
〒758-0011 山口県萩市椿東1158番地-7
℡ 0838-21-7780
WEB https://minpaku.ohana-style.jp/hagi