Iターン・NEWオープン!ル・コパン オーナー 長部恭一(おさべ きょういち)さんインタビュー

今月4月1日、萩市明木にある道の駅づづじ敷地内にオープンされたル・コパンさん。「世界一カラダに優しいパン」をモットーに作られるパンを、地元の方へはもちろん、休憩に寄られた道行く方々、更にはネットでもと、幅広く提供されておられます。この度の北浦うぇぶでは、北海道からIターンで来られたル・コパンさんのオーナー長部恭一さんにお話をきいてきました。

■北海道出身とお聞きしました。北海道でもパン作りをされていたのですか?
-はい。24歳の頃から、札幌にあるパン屋で働き始め、その後、同じく札幌で独立し、自らのお店を構えるも、2016年、私の力不足により店を畳むことになりました。それから、この萩に移住するまでの間は旭川にあるパン工場に夜間勤務で働いていました。

■萩に移住するきっかけは何だったのでしょうか?
-2012年に萩へ移住されたメンタルトレーナーの馬場さんから毎年のように「萩においでよ」とお誘いがあり、何回か予定を立てることもあったのですが、なかなか実現できていませんでした。とはいえ、それは、移住を考えてとかではなく、馬場さんが、歴史もあり、自然豊かで海が凄い綺麗なところだと、都度伝えてくれたので、想像は膨らみ、一度は観光で行ってみたいな…程度のものでした。そうして、昨年12月に初めて萩に訪れてみると、馬場さんから聞いていた以上に素晴らしい町で、紹介された地元の方も楽しい人ばかり。とても素敵な時間を過ごさせてもらいました。
それと、今年の春でパン工場での勤務を辞めて、札幌に戻り、自宅でパンを焼き、ネットで販売する事業を計画していたのも大きなきっかけの一つでした。事業の準備というか構想を練っているうちに、店舗を構えないのだから、北海道じゃなくても良いんだよなと思い始め、北海道以外の土地を考えたとき、萩に訪れ、馬場さんから紹介され出会うことのできた萩の素敵な方々の顔が浮かび、萩に移住するのもありかなと考えるようになりました。また、45年間北海道を離れて暮らしたこともなく、ここにきて大きな冒険というか、人生の転換期になるんじゃないかなと感じ、冒険するなら、遠く離れた土地で、尚且つ地元の方が心優しく安心できる土地でと、萩に移住することを決めました

■何とも有難い話ですし、何とも思い切られましたね!それでは作られるパンについて教えてください。「世界一カラダに優しいパン」と謳っておられますが、世界一体に優しいパンとは具体的にどのようなパンなのですか?また、それは北海道時代からも作られていたのですか?
-僕自身ベジタリアンなので、札幌でお店を構えていた時も、ベジタリアンでも食べることができる、肉・魚が入ってないパンを作っていました。当時もそうでしたが、現在でも、ベジタリアンが食べれるパンに特化したパン屋はわずかしなく、ネット販売での事業を始めても、この要素は外さずに行こうと決めていました。それに加え、昨年の夏くらいに、馬場さんから「まだまだ認知はされていないけど、これからの時代、オールフリーという考えが必要になってくると思いますよ」とアドバイスをいただいていたので、作るパンの中には、オールフリーの要素も入れようと考え、現在商品化しているのがオールフリーメロンパンです。

■商品にオールフリーメロンパンがあります。オールフリーって何ですか?
-ベジタリアンにも、乳製品はOK、乳製品と卵はOKとか、植物性食品だけとか、いくつか種類があります。また宗教によって、食べることができないものもあります。オールフリーとは、どのようなポリシーを持っている人であっても、どのような宗教の方であっても大丈夫というものです。結果的に体にとって負担のない材料となりますので、体に優しいパンとなります。

オールフリーメロンパン

オールフリーメロンパン


■なるほど!それは体に優しいはずですね!ふと気になるところでは、メロンパンを作るのに乳製品は必要ではないかと…。

-そうですね。多くの方がイメージする一般的なメロンパンとは違いますね。米粉を使っているので、生地はモチモチしており、パンというより、パウンドケーキやマフィンに近い食感です。食された方から「ケーキみたいで美味しいね。」という感想をいただきました。

■オープン以来、ネット販売の方では売り切れが続出していましたが、手応えはいかがですか?
-開店当初は身近な方から開店祝いとして注文していただいたのが多かったです。また製造量も多くなく、頑張っても1日100個は作れないので、ネットでの受注は、一度売り切れになると、少し時間を置いて出ないと受注再開できないのが現状です。

■道の駅つづじの敷地内で店頭販売もされているのですよね。道の駅つづじにお店を構えることになったのは何故ですか?
-萩到着の翌日、馬場さんからお誘いがあり、とある会に出席しました。そこで地域おこし協力隊の方を紹介いただき、その方が道の駅つづじの運営に関わっておられ、敷地内に空いている施設があるので、そこでパンを販売されませんかとお話をいただいたのがきっかけです。当初、ネット販売だけでなく、営業してカフェなどに卸せればとは考えていたので、道の駅の一角で販売させてもらえるのは凄く有難い話でした。下見に行ってみると、飲食店の許可が下りる設備が整っており、私が所持しているオーブンとミキサーを持ち込めば、直ぐにでも営業ができるものでした。ただ、一度お店を畳んだ身ですので、リスクを負うことには慎重になっていましたので、とても悩みました。最終的には、先方から好条件を揃えていただいたのもあり、お店を構えることを決断しました。

お店の方の商品はWEB販売商品と同じですか?
-いえ、WEB販売商品は4種類ですが、お店の方では15種類から20種類くらい提供しています。共通して販売しているのはオールフリーメロンパンとミニミニミニ角食です。元々、WEB販売商品と店舗販売商品は別のメニューにする予定だったのですが、店舗オープン初日に。オールフリーメロンパンをお求めになられたお客様が来られ、その後食パンをお求めになられたお客様が来られ、現在オールフリーメロンパンとミニミニミニ角食は店頭でも販売しています。

■主力商品は何ですか?
-それこそ、予想外にオールフリーメロンパンとなっています。珍しいというのもあると思います。店頭にある説明文を読んで、オールフリーに関心を持たれ購入される方いますし、何らかのメディアで見て、「気になってたんだ」と言われる方もおられます。また、「購入した人が美味しい」って言っていたので買いに来ましたという方もおられました。
後は、近隣の方々が「あんぱん美味しいね」と言ってくださりますし、意外なところでレーズンパンを気に入ってくださる方が多く、少し驚いています。自分が主力にと想定していたものでないものばかりが売れ行きが良く、やってみないとわからないものだなと感じました。

■今後の展望をお聞かせ願えますか?
-自分が作りたいパンのレシピはいっぱいストックしているのですが、せっかく萩に来て、明木というエリアでお店を構えさせてもらっているので、地元の方や、国道262号を通行し頻繁に道の駅つつじに寄られる方が求めているものに耳を傾け、ニーズに応じた商品を提供したいと思います。

■最後に読者の方にPRがあればどうぞ!
-世界一カラダに優しいパンを明木から発信していきますので、地元の方々には是非応援していただきたく思います。宜しくお願いいたします。

■ありがとうございました。北浦うぇぶでも応援させていただきます!

ル・コパン
〒754-0411 山口県萩市大字明木2857-3(道の駅つづじ敷地内)
営業日:水・金・土・日
営業時間:10時~16時
ネットショップ https://www.reservestock.jp/stores/index/1707