自家焙煎コーヒーとチョコレート菓子のお店 Nero Bake オープン! 店主・畔合守さんインタビュー

萩市城下町の一角にお店を構える庭園カフェ畔亭。2018年3月に内装とメニュー、そして店名もホトリテイとリニューアルし、お洒落なカフェとして市内はもちろん、市外県外からと足を運ばれる方が多くおられる人気店となりました。そして、この度、ホトリテイのリニューアルを手掛けた畔合守(くろごうまもる)さんが、自家焙煎コーヒーとチョコレートお菓子のお店【Nero Bake】を同じ敷地内に出店されます。
北浦うぇぶでは、出店前に、出店の経緯、提供するサービス、今後の展望などを聞いてきました。

■先ず、気になるのがNero Bakeという店名です。店名の由来をお聞かせください。
-Neroはイタリア語で黒色を意味します。Bakeはイタリア語でも英語でもオーブンなどで焼くことを表し、焼き菓子という意味としても使われています。当店の特徴として、コーヒー豆を自家焙煎することと、お菓子で使うチョコレートも焙煎されていない生カカオ豆を仕入れて製造し提供するお店となっています。コーヒーもチョコレートもどちらとも黒色ということ、そして、ホトリテイの屋号にもあり、私の苗字にある畔という字は訓読みで「くろ」とも読みますので、漢字は違いますが、同じ「くろ」ということで、Neroという単語を入れました。

■それでは、出店の経緯についてお聞かせください。畔合さんは約4年前のホトリテイのリニューアルを終え、軌道に乗ったあと、再び東京の方へ戻られたと聞きいています。東京から戻ってきた経緯も併せてお教えください。
-リニューアルを終えて、3年ほど前に東京に戻りました。飲食店グループに就職し、店舗数を拡大していく事業に携わらせていただいていましたが、コロナ禍により、飲食業は立ち行かなくなり、進めていた事業も滞るようになりました。もちろん萩の飲食店もコロナ禍の影響は大きいものですが、事業規模の大きい飲食店のダメージは大きく、新型コロナが猛威を振るい始めたときには、再び萩に帰ることを決めました。とはいえ、萩に帰っても、ホトリテイもまた飲食店であるので、今の形態ではなく、何か新しいことを始めなくてはと考え、テイクアウトできるもの、通販できるものを商品にしようと決めました。色々とある中、自家焙煎のコーヒーと生カカオ豆から作るチョコレートを使ったお菓子屋さんでと考えたのは、コーヒーについてはバリスタとして培った知識を発揮できるだろうということで、チョコレートについては、学生時代からの夢だったチョコレートを生カカオ豆から作るお菓子屋さんを、この際に形にしようと考えたからです。

■コロナ禍となり2年が経ちますが、準備に2年ほどかけられたということですね。
-はい。最初の1年は東京で、働きながら、コーヒー焙煎、チョコレート製造について学びました。とはいえ、運転する知識はあっても車を持っていないのと同じなので、本格的な学びは、萩に戻り、焙煎機を購入してからとなります。

■気になるとことでは、提供するサービスは、ホトリテイの店舗でも提供できるのではないかというところですが、同敷地内に新たに店舗を作ったのは何故でしょうか?
-ホトリテイをリニューアルして、リニューアル前に比べ格段とお客さんが来られるようになり、その中には市外から来られる方も少なくなく「お洒落なお土産屋さんやテイクアウトできるお店はないですか?」と聞かれることが多くありました。当時は、もちろん他のお店を紹介するわけですが、お客さんが喜んでいる姿を見たとき、お洒落なお土産屋さんに需要があるのだと気付き、ホトリテイで食事をしたあと、コーヒーをテイクアウトし、チョコレートのお菓子を買って、お土産にコーヒー豆を買って帰ってもらうという動線をイメージしたとき、同店舗内というものではありませんでした。また、ホトリテイ単体で売上を伸ばすことを考えた時、席数に限りがありますし、客単価を上げるわけにはいかないので、朝早くやるか、夜遅くまでやるかと営業時間を伸ばすことしかなく、企業努力として他の道はないかと考えた時、似たようなお店を出すのではなく、同じ敷地内だけど「お洒落なお土産屋さん」というニーズにあったお店を出すべきだと判断しました。

■なるほど。同じく城下町に今年オープンしたプリン亭や萩城下町ビールMURATAと同じような戦略に感じます。
-はい。私がNero Bake立ち上げのため1年前に帰ってきたときプリン亭の工事の改装工場をされていて、何が出来るのか聞いたところ、お土産屋さんができるというので、被ってるなと驚いたところもあったのですが、逆に、それまで、お洒落なお土産屋さんにニーズがあるだろうというのは個人的な感覚だったので確信は持てませんでしたが、村田蒲鉾さんが手掛けられることで、確実にマーケティングは取っておられてのことだろうと、想定が確信に変わり有難く感じました。また、クラフトビールの方も、お洒落なお店とお洒落なアイテムで確実に若い人の城下町への滞在時間が増え流動性が出てきたのも肌で感じていますし、その流れにあやかることができれば有難いです。もちろん、プリンやビールをやりますという話だったら厳しかったでしょうが、商品は被っていないので、プリンやビール、蒲鉾を買っていただいて、少し足を伸ばしていただき、Nero Bakeのコーヒー豆、チョコレートのお菓子も買っていただけたらと嬉しいですね。

■まだオープン日が決定しておりませんが、今後のスケジュール、そして今後の展望をお聞かせください。
-最後の工事を残すのみですので、年内にはプレオープンし、年明けの10日くらいにグランドオープンできればと考えています。決まりましたらインスタグラムでご案内いたしますので、フォローしていただければ幸いです。
今後の展望としては、オープン後、近々にコーヒー豆とチョコレート菓子オンライン販売にも着手しようと考えています。店舗販売に加え、ネット販売の方も上手くいけば、製造量も増えていくと思いますので、そうなったときには今のキャパでは賄いきれないので、行く行くは製造だけのセントラルキッチンを作ることができればとも考えています。また、その次のステップとして、生産量を増やすことができれば、道の駅などに商品を置かせていただき販路を拡げていければなと目論んでいます。もちろんそこまでとなると、私一人では動かせなくなるので、新たな雇用の場を創出することにも繋がるかと思います。とはいえ、オープン直後から回らなかったいけないので、最初はフワッとした感じでスタートし、のんびりと繁忙期を迎える5月くらいまでには定着できればなという感じです。

■ホトリテイに続き、Nero Bakeも人気店になると思います。引き続き萩に新しい人気スポットを作っていただければ嬉しいです。ありがとうございました。

Nero Bake
萩市南片河町62
☎ 0838-22-1755
定休日 不定休
営業時間 12時~
インスタグラム @Nero_Bake