気温がちっとも下がらない夕暮れ時。市内のスーパーの駐車場の端っこでうずくまる高齢男性。こりゃいかん、「どうしましたか?」と声をかけてみる。足に力が入らず立てないと。救急車⁉それともかかえて自宅まで送るか⁉いやいやこの状態で家に送っても、お一人暮らしとのことなんで体調が不安よね。どねぇしたらいいんかと困ってたら通りかかった犬の散歩中の女性がてきぱきと近所の方を呼んで下さり、身内の方に連絡してもらうことに。まずは一安心。意識ははっきりとしていたので待っている間少しお話を聞くと、家にクーラーはあるがほとんど使ってないと。もう昭和の夏でも平成の夏でもなく令和の夏なの。危険なのよ、クーラー無しでは。涼しいといわれるむつみだってクーラー必須よ。
そんな感じで人命救助に多少なりとも貢献できたであろうと帰宅したら今度はじいちゃんが「豚が難産でどうにもやれん」とな。今夜は社長もお泊りで不在だし、ワタクシの出番ですわよね。ゴッドハンドで一頭また一頭と仔豚を引っ張り出す。どうやって出すかちょっと教えよう。母豚の子宮内で仔豚の首にワイヤーを引っ掛け、首が締まらんように左手でワイヤーを引っ張りながら右手で娩出するの。一番難しいのは手探りで仔豚の位置を確認しワイヤーを掛けるとこやね。
大げさに言わせてもらうと、この日ワタクシは人命救助をし、母豚と仔豚の命も守った。まあ豚は仕事やけど、スーパーの駐車場の高齢男性には声をかけてみて結果的にはとても良かったと思う。良いことをしたから自分にもなにか良いことないかな、なんて考えずに行動するのが徳を積むということだろう。難産対応で汗まみれになって帰宅すると、末っ子の四男坊が翌朝のお米を研ぎ炊飯器にタイマーセットしてくれてて、相手のために考え行動できることが徳を積むということかと母は教わる。
