建設業から食卓へ!萩の街に新たな活気を生む「あんのけんそーカレー部」1月23日オープン!

かつて多くの萩市民に愛され、惜しまれながらも2年前にその歴史に幕を閉じた伝説の純喫茶がありました。その名は「ミラノ・レスト喫茶」。50年以上の長きにわたり、街の憩いの場として親しまれてきたその場所が、来週1月23日、全く新しい姿となって再び動き出します。新たに産声を上げるのは「あんのけんそーカレー部」。この店をプロデュースするのは、地元・萩市で建設業を営む有限会社あんの建装の取締役、阿武周平さんです。なぜ建設会社の社長がカレー屋を始めることになったのか。そこには、街の記憶を継承し、次世代を育もうとする熱い想いと、建設業という枠を超えて地域と繋がろうとする新しいビジネスの挑戦、そして溢れんばかりの「カレー愛」がありました。
阿武さんと「ミラノ」のオーナーは、以前から深い親交がありました。閉店の話を聞いた当初、阿武さんはこの場所を借りて自社の事務所として活用することも検討したといいます。しかし、萩の街を見渡した時、ある想いが頭をよぎりました。中心部にあるこの貴重な場所を、単なるプライベートな事務所として閉ざしてしまっていいのだろうか。街の人々が入れ替わり立ち代わり訪れ、活気に満ちていたかつての風景を、もう一度この場所に取り戻したい。「せっかくなら、また人が集まる場所にしたい」――その願いが、全ての始まりでした。
また、阿武さんが今回、本業の建設業とは異なる「食」の分野へ足を踏み入れた理由の一つに、新しいチャネル(顧客との接点)の構築があります。建設業は人々の暮らしを支える重要な仕事ですが、一般の生活者にとっては、家を建てたりリフォームしたりする時以外は少し距離のある存在になりがちです。そこで、日常的に人が集まる飲食店を運営することで、建設業だけでは拡げられなかった地域住民との日常的な接点を作りたいと考えたのです。その戦略の要となるのが、「あんのけんそーカレー部」の公式LINEアカウントです。このアカウントでは、カレー部の耳寄りな限定メニューやクーポン情報だけでなく、本業である「あんの建装」の住まいに関する役立つ情報も届けていく予定です。美味しいカレーをきっかけに繋がった縁を、大切な住まいの相談へと繋げていく。そんな、地域に根ざした新しいコミュニケーションの形を阿武さんは描き出しています。
阿武さんのカレーに対する情熱は、趣味の域を遥かに超えています。実は若い頃、本場インドへ3年間のカレー修行に行こうと真剣に考えた時期もあったほどです。諸事情によりその夢は断念したものの、情熱の炎が消えることはありませんでした。これまで全国各地、500店舗以上のカレー店を食べ歩き、研究を重ねてきた阿武さんが提供するのは、親しみやすくも深いコクが特徴の「欧風カレー」です。店内の内装は、かつての純喫茶の雰囲気を活かしつつ「緑」を基調としたモダンなデザインに生まれ変わりました。一見するとグリーンカレーが出てきそうな空間ですが、あえて王道の欧風カレーを出す。そのギャップもまた、阿武さんの遊び心の一つです。
メニューの主役は、地元のブランド豚「むつみ豚」を贅沢に使用したカツカレーです。サクサクの衣に包まれたむつみ豚の脂の甘みと、じっくり煮込まれたカレーのコク。さらに、地元の「萩野菜」をベースに使うことで、この土地ならではの味わいを完成させました。そこに加わる隠し味は、阿武さんが笑いながら語る「愛のスパイス」。大量にスパイスを配合する難しさを乗り越え、何よりも「街を思う気持ち」を一皿に詰め込みます。
また、今回のオープンにあたって阿武さんが特に情熱を注いでいるのが「学割メニュー」の導入と強化です。萩市では人口減少が進み、特に若い世代が気軽に集まれる場所が限られています。「食べ盛りの小学生から、部活帰りの高校生、そして大学生まで、萩の若者たちにお腹いっぱい食べてほしい」と阿武さんは強調します。育ち盛りの子供たちが、安くて美味しくて、心から満足できる。そんな「街の第2の食卓」のような存在を目指しています。単に食事を提供するだけでなく、若者たちがこの店を通じて街の温かさを感じ、将来この街を支える存在になってほしい。学割メニューには、そんな次世代への深い愛情とエールが込められています。
阿武さんが飲食店をオープンする背景には、萩市の切実な「ランチ事情」への課題解決も含まれています。萩は夜の飲食店は充実している一方で、昼間に手軽に、かつ満足感のある食事をとれる場所が少なく、いわゆる「ランチ難民」が少なくありません。特に地元で働く人々や学生たちが、日常的に訪れることができる場所が必要です。営業時間は午前11時から午後2時30分までと、ランチタイムに特化。基本のビーフカレーを税込800円という、毎日でも通える価格設定にしたのも、地域の人々の生活に寄り添いたいという思いからです。

さらに、店名に「部」という言葉を冠したことにも阿武さんの哲学があります。「あんの建装という会社には、本業の建設業だけでなく、いろいろな『部活動』があっていい。この店はその『カレー部』なんです」。実は店舗の2階は一棟貸しのゲストハウス「レストステイはぎ」として整備されており、こちらは「宿泊部」としての役割を担います。食べて、泊まって、地域の困りごとを解決する。あんの建装が手掛けるこれらの場所は、萩の街に新たな人の流れと雇用を作るための「拠点」なのです。
食事の時間をより楽しんでもらうための工夫も欠かしません。例えば、器の底に「当たり」が出たら100円をキャッシュバックするような、小さなお楽しみも企画しています。「単にお腹を満たすだけでなく、お店に来ることでワクワクしてほしい」。建設現場で培われた細やかな気配りと、人々を楽しませようとするエンターテインメント精神が、店内の随所に散りばめられています。
2026年1月23日金曜日。かつて街に愛された場所が、再びスパイスの香りと共に目を覚まします。建設会社の取締役が、自身の「カレー愛」と「地域戦略」、そして「次世代への想い」を形にした「あんのけんそーカレー部」。店長の山下さんやスタッフ、そして街の仲間たちと共に作り上げたこの店は、萩の新しい日常の風景となっていくことでしょう。お腹を空かせた学生たち、美味しいランチを求める市民、そしてLINEを通じて新しく繋がる人々。誰もが温かく迎え入れられ、一皿のカレーを通じて笑顔になれる。そんな萩の新しい「部活動」が、いよいよ始まります。阿武社長が注ぎ込む「愛のスパイス」と、情熱が詰まった欧風カレーを味わいに、ぜひ足を運んでみてください。萩の街の未来を建てる、美味しい挑戦がここから始まります。

あんのけんそーカレー部
萩市土原3区350−6
営業時間 11時~14時30分(L.O.14時)
店休日 毎週木曜日、第1第3日曜日
インスタグラム https://www.instagram.com/ak_curry123/