腰と肩が痛い。歳のせいか、中腰の作業がこたえる。職場である分娩舎は何もかもが豚の体高に合わせてあるのでギックリ腰常習犯のワタクシにはきついのよね~。腰には細心の注意をはらう。無理な動き、急な動きはNGですな。
2月はやたらと分娩が多かった。ほとんどの母豚は自分で産むのだが、中には手助けが必要な場合もある。早く仔豚をお腹から出してやらないと、まだお腹の中に残ってる子豚や母豚が危ない。どう手助けするかと言いますと、腕を産道に肩のあたりまで突っ込んで引っ張り出すのです。この場合、適しているのは「細くて長い腕」つまりワタクシの腕。社長の腕は太くて短い。
仔豚は頭から出たり足から出たりお尻から出たりするので、ワタクシは腕一本で仔豚を回転させたり、掴んだりして娩出させる。まさにゴッドハンドと言いたいところだが、ワタクシに足りないのは握力。分娩頭数が多いともう手に力が入らなくなってプルプル。母豚の分娩体勢によっては左腕を突っ込まなくてはならず(ワタクシ右利き)超ハード。
萩むつみ豚にとってベストな産子数は12~13頭といったところ。ストレートな言い方をしますと、あまり多いとなかなか全頭が育つのは難しいのです。母豚のおっぱいの数は14~18あっても全部が機能していなかったり、弱い個体はおっぱい争奪戦で負けてしまったり。120㎏で出荷される豚も産まれたときは1㎏くらい。中には500g以下の仔豚もいる。
2月の雪の降る日、珍しい色の仔豚が産まれた。萩むつみ豚は交配的に「薄いだいだい色(約9割)」と「茶色に黒ぶち(約1割)」がほとんど。薄いだいだい色は皆さんがよく想像する色だが、この色に黒ぶちが入ることはめったにない。『ぶち子』と名付け見守る。ぶち子、オスやった。

