シネコンの席巻だけでなく、ネットでの映画配信サービスがトレンドとなり、古くからある街の映画館は全国各地で次々と閉鎖されていく時代。そのような中、人口5万人を切る地方都市で未だ映画館がある奇跡のまち「萩」。北浦唯一の映画館として奮闘する萩ツインシネマは、運営を特定非営利活動法人に移管するなど、その存続のために過去様々な取り組みが行われてきました。そして、新型コロナウィルス感染症が厳しい映画館運営に追い打ちをかけ、映画館文化そのものに大ダメージを与えました。そのような中、一昨年度、文化庁がコロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動充実支援事業として設けた「ARTS for the future!」。萩ツインシネマはこちらの採択を受け、2022年には萩市を舞台に市民150人が出演した「ハッピーバースデー」を制作。コロナ禍が収束しない昨年度にも設けられた「ARTS for the future!2」に再び申請し、採択を受け、萩ツインシネマ自主製作映画第2弾となる「さよなら萩ツインシネマ」が榊祐人監督との合作で制作されました。
「さよなら萩ツインシネマ」は、萩ツインシネマ支配人の柴田寿美子さん(本人役)が、萩の映画館を守ることとお客さんの少ない現実に悩みながら奮闘する日々をコメディタッチに描かれた作品となっています。元俳優で現映画監督である河野宏紀さんも新人映画監督役として出演され、教会神父役の升毅さんと柴田さんの娘さん役の福永愛さん、そして柴田寿美子支配人の人物像以外の設定は、萩ツインシネマが置かれている状況も含め現実とほぼ同じとのことで、作品としてはフィクションとされながらもドキュメンタリーの要素も含まれています。どちらかと言うと実話を基に映画用に脚色された作品という表現があっているかもしれません。
その「さよなら萩ツインシネマ」 は6月5日(月)より萩ツインシネマにて上映が開始されますが、前日の6月4日(日)にはオープニングイベントとして、2002年まで開催されていたHAGI世界映画芸術祭に参加していたリムカーワイ氏が監督を務めた「あなたの微笑み」(2022年)と「さよなら萩ツインシネマ」をW上映。更にリムカーワイ氏も来萩され、榊祐人氏とのトークショーも開催されます。(オープニングイベントの入場予約は5月31日に締め切っています。)
作品での萩ツインシネマは、どうなっていくのでしょうか。そして、この作品が萩ツインシネマの未来にどう影響を及ぼしていくのか、どちらも見ものです。
