萩住吉神社 360年祭 初の女神輿!

8月1日より3日間に渡り開催される萩住吉まつり(萩夏まつり)。建立360年を迎える萩住吉神社。更には本殿隣にある淡嶋明神(女性の神様)が建立150年を迎え、ダブル記念年に賑わいをみせます。また今年は令和の初の住吉まつりということで、新しい時代に、新たな取組みをと、初の女神輿が執り行われます。

今号の北浦うぇぶでは、萩住吉神社宮司・中津江瑞穂さんと初の萩住吉まつり女神輿の代表を務められる泉谷昌子さんにお話を聞いてきました。

中津江瑞穂さん

■萩住吉まつりでは初の女神輿渡御となります。執り行うことに至った経緯をお聞かせください。
-代表を務められる泉谷さんから「女神輿をさせてもらえないか?」と10年ほど前からお話をいただいていたことが大きなきっかけです。また、人口減少、少子高齢化の影響を受け、神輿の担ぎ手だけでなく、その他の神事、奉納行事等々、担い手の高齢化がこの10年で顕著なものとなっており、360年祭をどのようにして盛り上げようかと悩んでいたところもありました。そして、平成も終わり、令和という新しい時代を迎えるということも背中を押してくれ、女神輿渡御に向け動き出したのが今年の3月ごろでした。

■近年では、全国的に女神輿も増えてきましたが、西日本では神輿や山車に女性は触れることはできないという文化がありました。渡御に向けクリアしなければならないことがいくつもあったかと思いますが…。
-はい。もちろん懸念するものはいくつもありました。先ずは、住吉神輿の関係者に嘆願するところから始まりましたし、そこで承諾を得れなければ住吉祭りとしての女神輿はできません。
それから担ぎ手が集まるのかという不安もありました。こちらの方は、蓋を開けてみれば38名もの女性が集い、神輿を担ぎたい。まちを元気にしたい。と思われる活気ある女性がこんなにも居られるのだと大変嬉しく思いました。
そして、法被代などを含め、費用の問題もありましたが、それら全てをクリアし、8月3日住吉祭り女神輿初渡御となります。

■「生みの苦しみ」という言葉があるよう、新しいことに取り組むということはパワーを必要としますね。そして、それだけのパワーが女神輿を担ぎたいという女性にあったのでしょうね。
-はい。当初は本当に実現できるとは思っていませんでした。それほど難しいことだと認識していましたが、萩には女台場を舞台とした「男なら」の文化があり、その気質が現代にも受け継がれているのだろうなと感じさせてもらいましたし、女台場と住吉神社という長年に渡っての繋がりが導いてくれたものだとも感じています。是非、担ぎ手の皆さまには、新しい中にも伝統を取り入れ、長州女の意気込みを神輿で表現してもらいたいです。

■それでは、女神輿のまつり当日のスケジュールを教えてください。
-萩夏まつり最終日となる8月3日(土)19時30分より萩田町商店街JOY201をスタートします。その後21時40分にお祭り本部前、23時より住吉神社の拝殿に神輿を担ぎ込む「おあがり」が執り行われます。女神輿のおあがりを終え、御船のおあがり、男神輿のおあがりと続きます。祭り会場だけでなく、是非住吉神社の方までお運びいただければと思います。

■ありがとうございました。

泉谷昌子さん

■10年越しの想いが叶った女神輿と聞きました。今のお気持ちをお聞かせください。
-今年に入り、宮司さんから「やってみるかね?」とお言葉をいただき、とても嬉しい気持ちとともに、「神輿は一人では担げない」という当たり前のことに不安を覚えました。それから、担ぎ手を集うと、37名もの女性が担ぎたいと声をあげてくれました。また、神輿は担ぎ手がいるだけでは渡御はできないもので、担ぎ手の家族はもとより、サポートしてくださる地域の方々、協力してくださる地元の方々がいてくれて初めて出来るもの。担ぎ手仲間だけでなく、多くの方々の力を頂いて執り行えるということに、ただただ感謝しています。

■まさしく「祭り」というところですね!それでは住吉祭り初の女神輿渡御に向けて意気込みをどうぞ。
-8月3日の住吉祭り最終日は多くの行事があります。それらの行事に華を添えれるよう、元気に担ぎたいと思います。とにかく萩を、祭りを盛り上げたい。女性が燃えたぎることで、その後押しができればと思います。そして、今年だけでなく、来年、再来年と続き、大きなパワーを生むことができればと思います。

■ありがとうございました。