空き家の活用による関係人口の創出を! 萩市地域おこし協力隊 広瀬 耕さん(28歳)インタビュー!

2019年11月に萩市地域おこし協力隊に就任し、萩市三見市の空き家を購入され、DIYにて改修し交流スペース「古三堂」をオープンされた広瀬 耕さんにお話しを聞いてきました。

■ご出身はどちらで、萩市地域おこし協力隊に就任されるまで何をされていたのでしょうか?
-出身は下関市です。大学は広島の方に進学し、大学卒業後は物流関係の会社に就職し、主に倉庫管理の仕事をしていました。最初の赴任先は神戸で、後に転勤で倉敷に行き、合せて3年ほど勤めたのですが、地元の山口県に戻りたいと思うようになり2018年の年末に退社し、Uターンしてきました。

■地域おこし協力隊に応募するきっかけは何だったでしょう?
-山口県に帰ってきてから、知人に阿武町にある酒蔵・阿武の鶴酒造を紹介してもらいました。阿武の鶴酒造が酒造りを再開して間もないときで人手を探されていたこともあり、現在実家のある角島から通わせてもらいました。ちょうどその頃、当時長門市の地域おこし協力隊の方が長門市の新しいお土産品として長門のお米を使った日本酒を開発したいと阿武の鶴酒造に来られており、その方から地域おこし協力隊という制度があることを教えてもらったのがきっかけです。

■萩市の協力隊でと決められた理由は何でしょう?
-父が転勤族で、幼少期に萩に住んでいたというのもあり、住むなら山陰側が良いなと考えていました。角島から阿武の鶴酒造に通うのに、長門市、萩市、阿武町を通るのですが、寄り道しながら、色々なところを見ていってところ、やはり萩が良いなと感じ、萩の地域おこし協力隊に応募しました。

■萩市地域おこし協力隊でのミッションは何ですか?
-ミッションは空き家活用による関係人口の創出です。最初は、移住者の支援を担う課に配属され、窓口対応、空き家バンクの物件の調査、登録業務などをやっていました。窓口対応をしていると、「実際どれくらいの費用がかかるのか?」とお問合せがあったのですが、登記とか契約など自分でやったことないので、はっきりと答えることができず、それならば一連の流れを説明できるように、自分自身も空き家の活用をし、活用モデルを作ろうと取り組みます。そうして、昨年の11月、空き家活用の方に専念させてもらいたいとお願いし、三見公民館へ移動させてもらいました。

■この物件に決められた理由は?
-空き家バンクに登録されていた中で、家の状態が良く、近くに山と川があり、海までも歩いていける環境が気に入り決めました。

■空き家を改修して取り組まれていることは何でしょう?
-先ず、空き家活用の実践書となる空き家活用体験冊子を作成しました。この改修にどれほどの予算がかかったのか、どのような補助金が使えるのかなど、これから空き家を改修し活用したいと思う方にお役立ちできる一冊になっていると思います。予算の関係で、多くの部数を印刷することはできませんでしたが、萩暮らし応援サイトでPDFをダウンロードできるようになっています。また、改修した物件は、古三堂と名付け、週に一回、火曜日に開放しています。特段、何かを開催しているわけではないのですが、お茶と簡単なお菓子を準備し、地域内外の方が、立ち寄ってお喋りして過ごす場所を提供しています。事業としては、地域内外の人が交流し、お互いに刺激を受けることができればと、定期的にワークショップやフリーマーケットなども開催しています。

■今後の展望、また今感じられている課題などはありますか?
課題としては、やはり地域おこし協力隊を退任してから、この地で生活していくための生業を見つけないといけないということです。空き家活用は家が完成して完了ではなく、人が集う何かを考えなくてはなりません。取り組もうと考えているところでは、交通弱者など、地域課題を改善できるサービスの提供です。古三堂を拠点として、買い物支援など、地域の方のニーズに応じることができる活動をしていきたいです。退任後直ぐに地域に浸透できるよう、任期中に地域の方との関係づくりをしていく必要がありますし、資格の取得など、色々なことを想定して定住できるよう準備していきたいと思います。

■5月8日、9日に開催されるフリーマーケットについてお聞かせください。
-今年の2月、古三堂をオープンするにあたり家財撤去で出てきたものを処分したいと一度フリーマーケットを開催したところ、地域の人から、ウチにも要らないもの、処分したいものがあるという声を多くいただきました。その時には「また今度やりますんで今回はちょっと勘弁して下さい。」とお断りさせていただいていましたので、有言実行と言いますか、言ったからにはと、2回目のフリーマーケットを開催することとなりました。現在、三見地区の方からの出品者を募っています。三見の公民館便りにも載せていますけど、それだけじゃなかなか集まらないので、地区社協が運航している買い物バスに同行して、お声がけさせてただいています。

■最後に読者の方に一言お願いします。
-任期を終えるまでは、空き家活用担当をやっておりますので、空き家の所有者の方や空き家を求めている方に、空き家の可能性について知ってもらいたいなと思っていますので、ご関心のある方は、8日、9日のフリーマーケット、若しくは毎週火曜日にお越しいただければと思います。

■ありがとうございました。

古三堂

萩市三見市705番地

■フリーマーケット
開催日 5月8日(土)、9日(日)
時間 10時~17時(予定)
※駐車場は色雲寺の駐車場をご利用ください。

■みんなのティータイム
毎週火曜日10時~15時開催
参加費 無料

問 三見公民館(広瀬 耕)
☎ 0838-27-0004

■空き家活用体験冊子
https://www.city.hagi.lg.jp/uploaded/life/39003_336406_misc.pdf