萩の夏の風物詩が、7年ぶりに本格的な姿でまちなかに帰ってくる。その中で、未来を担う子供たちを主役に据え、新しい風を吹き込んでいるのが「萩アオハル祭」です。今年で4回目を迎えるこの祭りを率いる実行委員長の榎谷紘司さんに、開催に込めた熱い思いや今年の進化について、詳しくお話を伺いました。
――まず、「萩アオハル祭」が始まった経緯から教えていただけますか?
榎谷さん: この祭りは、コロナ禍で地域の祭りが次々と中止になってしまったことが原点です。当時、「このままでは、萩の夏祭りを知らないまま卒業していく子供たちが出てきてしまう」という強い危機感がありました。中学・高校の3年間、一度も祭りを経験できないなんて、あまりにも寂しいじゃないですか。
そこで、石橋(現・吉田町まつり実行委員長)をはじめとする有志が集まり、「子供たちのために、夏の思い出となる場を作ってあげたい」という一心で、資金も何もない状態から立ち上げたのが「アオハル祭」の始まりです。
――初回から関わってこられて、今年は担当委員長という大役を担われています。4回目となる今回は、開催場所を吉田町・田町商店街に移すなど大きな変化がありましたね。
榎谷さん: はい。昨年は萩商工会議所青年部主催の単独イベントとして開催してきましたが、今年は飲食組合さんが主催する「吉田町まつり」と連携し、2日・3日の夏まつりのプログラムに正式に組み込んでいただく形になりました。
当初、アオハル祭は昨年と同じ明倫学舎での開催を予定していました。しかし、6月に行われた夏まつり実行委員会の中で、飲食組合さんから「3日に田町商店街と吉田町でイベントをやりたい」という話が上がったんです。限られた予算の中で最大限の効果を出すには、別々の場所で開催するより、同じ場所で一緒にやった方が絶対に良い。ステージ設営などの経費も抑えられますからね。そこで急遽、会場を田町アーケード、吉田町に移すという大きな決断をしました。
――従来の「萩の夏まつり」のイメージとは、どのような点で違いを出そうと考えていますか?
榎谷さん: 私たちは、昔ながらの萩の夏まつりをそのまま再現するのではなく、それとは「一線を画した新しいイベント」にしたいと考えています。
萩アオハル祭の主役は、あくまでも「子供たち」です。例えば、かつての2日目は市民総踊りのイメージが強いですが、私たちはそこにあえてこだわらず、子供たちがステージに立ったり、友達の活躍を見たり、会場で思いきり遊んだりできる場にしたい。ステージの出演者も、明倫小学校のカラーガードや萩光塩学院の書道部・ダンス部など、学生さんを中心に構成しています。
もちろん、長年親しまれてきた祭りの形を懐かしむ声も理解しています。ですが、私たちは「今の子供たち」に焦点を当て、彼らが主役になれる祭りを創り上げていきたいんです。
――今年の大きな挑戦として、的屋さんと連携されるそうですね。これはどのような狙いがあるのでしょうか?
榎谷さん: これが今年一番の挑戦かもしれません。私たちもこれまで3回、地域の飲食店さんなどにご協力いただきながら出店ブースを運営してきましたが、「夏祭りのプロ」である的屋さんが醸し出す独特の雰囲気には、やはり敵わない部分があると感じていました。
子供の頃、祭りの屋台がずらっと並ぶ光景にワクワクした記憶はありませんか?あの「非日常感」こそが、祭りの醍醐味だと思うんです。今回は、的屋組合さんにお願いをして、27〜30店舗も出店していただくことになりました。これだけの数の屋台が萩のまちなかに並ぶのは本当に久しぶりのことです。プロの力をお借りして、子供たちに本物の祭りの空気を肌で感じてもらいたいと思っています。
――最後に、祭りを楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。
榎谷さん: まちなかでこれだけ大規模な祭りが開催されるのは、実に7年ぶりです。つまり、今の小学生にとっては、これが生まれて初めて体験する「萩夏まつり」になります。
親御さん世代の方々には、ぜひお子さんを連れて会場に足を運んでいただき、「お父さんやお母さんが子供の頃は、ここでこんなに大きなお祭りがあってね」と、ご自身の思い出を語りながら一緒に楽しんでほしい。そして、おじいちゃん、おばあちゃん世代の方々も、お孫さんと一緒に3世代で夏の夜を楽しんでいただけたら、これほど嬉しいことはありません。
私たちも準備万端で皆さんをお迎えしますので、ぜひ家族そろって、新しい夏の思い出を作りに来てください。
萩アオハル祭
開催日 8月2日
場所 田町アーケード、吉田町
開催時間 18:00~21:00
