ご当地クラフトビールと蒲鉾のお店 萩城下町ビールMURATA オープン!

8月27日(金)、萩市城下町にオープンしたクラフトビールと蒲鉾の専門店「萩城下町ビール MURATA」。
萩の地元素材を活かしたクラフトビールを観光地である萩城下町で飲み歩きできるお店として注目を集めています。
今回の北浦うぇぶでは、「萩城下町ビール MURATA」の設立の経緯、提供している商品のお話しなどを株式会社村田蒲鉾店常務取締役・中原充彦さんに聞いてきました。

■先ずは、萩城下町ビールの設立経緯をお聞かせください。
-経緯という話になりますと、この萩城下町ビールというお店は、新しい世代にも伝統ある萩の蒲鉾を知ってもらうことを目的としたところから始まっています。萩の蒲鉾の消費量というわけではなく、日本全体で蒲鉾の消費量は1990年代以降年々下降しており、その大きな要因は若者の蒲鉾離れとされています。そのような中、新しい世代にも萩の素晴らしい蒲鉾を知ってもらい食べてもらうにはと試行錯誤してきました。また、旅行動態も団体旅行から個人旅行が主となり、旅行先の選定もSNSで入手した情報を元にする方が増えてきました。旅行先を城下町のある萩に選んでもらいたい。そして萩の蒲鉾を口にしてもらいたいと考えたとき、蒲鉾を前面に出したお店だと古臭いイメージもあり、話題性に乏しい。ならば、他の何かを入口にして萩の蒲鉾へ誘おうと目を付けたのが近年再び注目を浴びているクラフトビールでした。

■なるほど。萩城下町ビールMURATAは、新しい分野へのチャレンジというより蒲鉾事業のマーケティングといったところなのですね。それではクラフトビールと共に手に取ってもらいたい蒲鉾ついてお聞かせください。
-萩城下町ビールMURATAオープンにあわせ開発した新商品と、村田蒲鉾既存の商品を若い世代にも関心をもってもらえるようリサイズしパッケージを変更した商品があります。こだわったところでは、練り製品の概念が変わるようなパッケージデザインとサイズ感です。「THE蒲鉾」という感じのパッケージデザインではなく、女性をターゲットとしたお洒落かつ可愛いデザインを採用しています。村田蒲鉾店自慢の手造り焼き抜き蒲鉾「村四郎」と逸品の「ごぼう巻」を「CRAFT」シリーズとしてサイズ、パッケージを変え当店で販売しておりますが、お客様から「化粧品みたい」とのお声をいただいております。またサイズ感というところでは、食べきりサイズというところにこだわっています。手のひらサイズの蒲鉾「むらかまDISH」は、ふぐ、めんたい、チーズ、青のりわかめ、ウニの5種類。おやつ感覚でも食べることができる、すり身天ぷら「むらてんbits」は和風から洋風のものまで全10種類あり、選ぶ楽しさも味わっていただけるかと思います。

■どの商品もお洒落で、練り製品の持つイメージとは違います。店内カウンターでも、宿泊先でも、乗り物の中でも、クラフトビール片手に気軽に食べれそうですね。それではクラフトビールについてお聞かせください。
-当店オリジナルクラフトビールは現在5種あります。山口県産の大麦を使用し、ホップは東北地方で栽培される国産品種IBUKIのみを使用した「城下町ピルスナー」は、全量国産原料で仕込みました。アロマの主張は少なく、ラガーならではの麦の味わいをストレートに味わうビールです。ややドライなため、ホップの苦みがしっかり感じられ、ほのかに麦芽飴のような香りと、ほのかに和柑橘のような香りが漂います。「白壁ヴァイツェン」は、小麦由来のまろやかで芳醇な口当たりが楽しめます。完熟したリンゴのようなアロマや軽い酸味が感じられ、クローブのようなアロマが全体を心地よく包み込みます。ホップの苦みは全く感じられないため柔らかな甘味が引き立ち、杯を重ねるごとに個性的な味わいにはまってしまう、2杯3杯と飲み続けられるビールです。「萩ゆずエール」は、日本唯一のゆずの自生地である萩市のゆずを風味よく使用したペールエールです。専用タンクにゆずの皮を短時間漬け込み、渋みやえぐみを極力抑え、ゆずのさわやかな香りのみを活かしました。ゆずはビールの麦の味とも特に相性が良いため、フルーツエールの中でも格段に飲みやすく、女性の方にも飲みやすい観光地萩ならではの商品です。「萩IPA」は、ホップのアロマと強めの苦みをバランスよく味わえる濃い目のビールです。飽きがこず飲み疲れない程度の嫌みのない苦味が特徴です。ホップの細やかな香りを引き出し、苦すぎないのにホップを存分に楽しめる仕上がりです。「渚エール」は、萩の海をイメージし、萩の塩と柑橘類を使用。海をイメージした爽やかな味わいで、クラフトビール初心者の方でも飲みやすく仕上げました。青色に輝く萩の海の色合を出した青いビールとして注目を集めています。また、店内にはビールタワーサーバーを設置しており、飲み比べもお楽しみいただけます。

■既に、多くのメディアに取り扱われ注目を浴びておられます。手応えと今後の展望についてお聞かせください。
-コロナ禍の中でのチャレンジ、更にはオープン時に緊急事態宣言が重なり、不安もありましたが、若い方のご来店も多く、今までにない客層が蒲鉾を手にしてくださり、手応えは感じています。今後の展望としては、伝統ある萩の蒲鉾を守っていくため、引き続き色々な策を講じてチャレンジしていきたと思います。地元山口の旬の夏ミカンや、様々な蒲鉾など魅力的な食材がまだまだ多くあるため、地域の方や企業とも協力し、季節や行事に合わせて、新商品を開発していきたいと思います。また、萩城下町ビールMURATAが、山口・萩の観光シーンをより愉しめるスポットとなれるように、日々、お客様に喜んでいただけるように精進していきます。

■ありがとうございました。

萩城町ビールMURATA
萩市大字呉服町2-10
📞 0838-21-5995
駐車場 14台