2022年年男年女インタビュー 藤原 由佳さん(1974年生) ㈱コープ葬祭 代表取締役

■今までの人生を振り返ってみていかがですか?
-ありきたりかもしれませんが、振り返ってみると、有難いことばかりの人生だと感じています。この歳まで生きてきたので、もちろん色々なことはありましたが、その全部が理由や意味があって、あんなことやこんなことが起こったのだろうと感じています。全てが繋がっているから、今の自分があって、どの一つが欠けていても、今の自分には成れなかったと思いますので、全ての出来事を有難く感じ、今まで本当に良い時間を過ごさせてもらってきました。
その時その時に、夢中になって取り組めるものがあったのも良かったと思います。お芝居をやっているときはお芝居に、家庭を持って家族ができたときは、家族に一生懸命になっていました。目の前にあるものに夢中になれることは、すごく楽しくて幸せなことだと改めて感じます。特に、父が経営する会社に入社して、仲間がたくさんできて、皆で同じ目標に向かって一生懸命取り組み、少しずつ形していく喜びを、この十年間、毎年毎年感じさせていただきました。十一年前に萩に帰ってくるときは、色々悩んだり大変だったりということも少なからずありましたが、喜びを共に感じあえる仲間が身近にいることは本当に幸せなことだなと。萩に帰るまでは、萩は遠くの故郷という位置づけでしたが、実際、大人になり住んでみると本当に良い町で、地元の為に励まれている人も多く、お客さんとの出会いめぐり逢いにも恵まれ、更に萩を好きになることができました。もっと言ってしまえば山口県全体が本当に良い県だなと思えたんですよね。自分が住んでる土地を素晴らしく思えるのはとても幸せなことだと感じています。

■年女と迎える2022年はどのような1年にしたいですか?
-多くの人が毎年、その年の抱負を新たに掲げるのかもしれませんが、私はあまり変わりなくいます。ですので、年女だからといって特別にとかは考えてはいません。松下幸之助さんの書籍にもある「日に新た」という言葉が好きで、その出典元である四書五経の「大学」に記されている「苟に日に新たに、日日に新たに、又日に新たなり」どおり、一日かけて向上し、一日一日向上し、また一日かけて向上していけるように、一日一日を特別な時間にしたいです。その積み重ねが毎年毎年を特別な年にすると思いますので、まさに松下幸之助さんの「日に新た」の精神で、今年もいつものように毎日を一生懸命に過ごし、新しいことに取り組んでいきたいなと思います。

■今後の人生をどのような人生にしたいですか?
-有形無形問わず、自分の持っているものって、そんなにたくさん無くて良いので、自分に得るものがあれば、家族や社員さん、そして仲間や出会うことのできた方々で色々なものを分かち合い、分け合いながら、みんなが幸せで笑っていられるような、そんな環境を作っていきたいなと思っています。そのような考えから、弊社では「笑顔主義」を謳っています。葬儀社なので、不謹慎だと思われる方もおられるかもしれませんが、みんなでたくさんの笑顔を増やしていくことをモットーにしています。私自身この仕事が楽しいですし、社員さんにも楽しんでもらいたい。葬儀を行う仕事なので、楽しいというのも変ですし、どの仕事も素晴らしいので、この仕事は素晴らしいと表現するのも違和感はありますが、本当に凄い仕事だと誇りを持っています。決して地図に載ったり、歴史の1ページの残るような仕事ではなくとも、一つのお葬式が、人の人生を変えることもあり、明日お客様が一歩踏み出せるような、一年後に笑っていられるような、そのようなお葬式をみんなで作っていくことを心掛けることで、社員さんもこの素晴らしい仕事を誇りに思い、楽しんでもらえれると思っています。
時代によってお葬式の形も変化します。最近では、明るいお葬式なども少なくありません。お葬式は大切な人とのお別れの場で、悲しい場面に立ち会うものですけど、その別れの場に意味を感じ、誰かの人生が変われば、きっとお客様の人生も明るいものとなっていって、人との出会いに価値を感じ、大切な人と過ごす時間を大切にしてもらえれば、たくさんの感謝も生まれてくると思います。その先に、地元、地域にたくさんの感謝が溢れれば、多くの人が笑顔で過ごせる幸せな町になっていくと信じています。また、弊社では、地域貢献にも注力しており、地域の健康寿命を伸ばすことを目的に、コスリ体操の普及にも取り組んでいます。健康であることも笑顔でいるには大切なことです。私たち自身笑顔で過ごすだけでなく、色々な方たちと触れ合って、様々なところで笑顔を増やしていきたい。社員の皆さんも賛同してくださっているので、この輪がもっと広がっていけばいいなと思っています。

■仕事以外ではいかがですか?
-プライベートですか?これといった趣味はないんですよ(笑)。強いてあげるなら今は温泉になります。萩に限らず、県下の温泉に色々と行っています。こんな身近なところに、こんな温泉があるんだという発見もあり楽しんでいます。コロナが収束すれば、全国の温泉を巡りたいなと思います。あとは、子供と接する時間です。二人とも二十歳を超えたので、手を離れて、会話が昔みたいな親と子供の会話ではなく、大人と大人の会話と言ったら大げさですが、人と人として話すことができるのはとても楽しいです。子育てをする中、子供から多くを教えてもらいました。嫌なことがあったり、挫折するようなことがあっても、前向きに笑っている姿を見させてもらうと、自分も見習わなければと背筋を伸ばされることもありました。これからも教えてもらいながら、二人の行く末を見守ることができればなと思います。

■ありがとうございました。